麺は、毎日その日のためだけに作るできたての自家製麺で、冷水でしめたシコシコのしっかりした食感とつるりとしたソフトな咽ごしが特徴です。スープは、げんこつ・豚足・鳥をベースにひき肉や魚の風味を加え、すっきりとした旨みと深みのあるコクが組み合わされたスープになっています。
決め手は、甘酢のさわやかな酸味。これがボリュームたっぷりでも飽きずに全部食べられてしまう美味しさの秘密です。
「特製もりそば」をベースに、冷水でしめた麺を再び湯にくぐらせ、釜揚げのような熱々の状態でお出しする食べ方です。
麺のコシにしなやかな食感が加わり、甘酢の効いたコクのあるスープと絡まって、クセになる味です。
麺を熱々にすることでスープが冷めにくくなるので、お食事をゆっくりと楽しみたい方にもオススメです。
「東池袋 大勝軒」考案のつけ麺『特製もりそば』、麺の食し方のアレンジとしての「あつもり」。それらとともに守られてきた原点の味、それが『中華そば』。様々な工夫から納得の味わいを生み出した手製麺「多加水卵中太麺」、シンプルな中に旨味が凝縮したコクのある「スープ出汁」。チャーシュー、シナチク、なると、卵、海苔。素材の持ち味から食感・風味・バランスなど吟味に吟味を重ねたトッピングでバランス良く盛付ける。山岸が積み重ねてきた研究・努力、原点とも言えるメニュー。一度食べたら忘れることができない味です。
「特製もりそば」は、中野「大勝軒」の「まかない」が原型です。
ザルに残った麺を集めておき、それをスープなどを入れた湯飲みでざるそばの様に食べていました。ある日、山岸がいつものようにその「まかない」を食べていたら、ふと厨房を覗き込んだ常連客が『今度、それを俺にも食わせてくれよ』と言いました。
そう言う客が何人もいたので、試食してもらうと反応は上々。兄貴(代々木上原店:坂口正安氏)には反対をされましたが、『いかにして美味しいものをつくってお客さんに満足してもらうか』を考えていた山岸は、その反対を押し切り、1955年(昭和30年)の4月に『特製もりそば』としてメニューに加えました。
『特製もりそば』というネーミングは、山岸の出身地である長野県の『信州そば』が由来です。
幼少の頃、長野の清水から作られた信州そばに感銘を受けていた山岸が、尊敬の念からネーミングをしました。